Yield-bearing assets(利回り資産)は、投資ポートフォリオにおいて重要な役割を果たす資産です。これらは、保有するだけで利回りを生む特性を持ち、リスクを抑えながら投資家に安定した収益を提供します。この記事では、Yield-bearing assetsの基本的な仕組みと、従来の金融からDeFi(分散型金融)における活用方法まで詳しく解説します。
従来のYield-bearing assetsとは?
従来のYield-bearing assetsの事例
Yield-bearing assetsとは、資産自体が収益を生む仕組みを持つ金融商品や投資手法を指します。以下に、その具体例を挙げます:
- 配当株式
- 株式を保有することで定期的に配当金を得られる。
- 例:配当利回りが3%の株式を100万円分保有している場合、年間で3万円の収益を得られる。
- 債券
- 企業や政府が発行する債券を購入し、満期までに利息を受け取る。
- 例:年利5%の債券を購入すれば、年間5%の収益を得られる。
- 不動産収益
- 物件を保有し、家賃収入を得る。
- 投資家は安定した収益を確保しつつ、物件価値の上昇も期待できる。
債券のYield-bearing assets
今回は債券のYield-bearing assetsに関連する重要なお話をするので、ここをさらに深く説明しておきます。
- 債券(Coupon Bond)
- 債券は、発行者(企業や政府)が購入者に対して一定期間後に元本を返済し、期間中に利息(クーポン)を支払う金融商品です。
- この債券全体が「利回り資産(Yield-bearing asset)」として機能します。
- 分解した要素
債券の利回りは、以下の2つの要素に分割できます:- 元本(Principal)
- 「ゼロクーポン債(Zero Coupon Bond)」として表される部分です。満期時に全額返済される約束があり、利息部分を含まない債券です。
- 主に元本返済の安全性にフォーカスした部分とみなされます。
- 利息(Coupon)
- 債券を保有する期間中に定期的に支払われる利息の部分です。これは収益を生む主要な要素となります。
- 元本(Principal)
DeFiにおけるYield-bearing assetsの進化
DeFiでは、伝統的な金融商品を暗号資産で置き換えることで、Yield-bearing assetsの収益性と柔軟性をさらに高めています。以下に、DeFiでよく利用されるYield-bearing assetsの具体例を挙げます:
- ステーキング
- 暗号資産(例:Ethereum, Solana)をネットワークに預け、ブロックチェーンの運営に貢献することで報酬を得る。
- 例: ETHをステーキングして年利5~10%の報酬を受け取る。
- 流動性提供(Liquidity Providing)
- 分散型取引所(DEX)の流動性プールに暗号資産を預け、取引手数料の一部を報酬として受け取る。
- 注意点: プール内の価格変動によるインパーマネントロスのリスクがある。
- レンディング
- 暗号資産を他のユーザーに貸し出し、利息を得る。
- 例: AaveやCompoundといったプラットフォームを利用して安定的な収益を確保。
つまり、ステーキングやレンディングなどをすることで得られる収入をYield-bearing assetsと考えて良い。
Yield-bearing assetsのメリットとリスク
メリット
- 安定した収益: 資産を保有するだけで収益を得られるため、リスク分散に役立つ。
- 柔軟性の高い運用: DeFiでは資産運用の自由度が高く、24時間取引可能。
- 高い利回り: 伝統的な金融に比べてDeFiの利回りは高い傾向にある(年利5~20%)。
リスク
- ボラティリティ: 暗号資産の価格変動が大きい場合、資産価値が下がる可能性。
- スマートコントラクトの脆弱性: プログラムのバグやハッキングのリスクが伴う。
- インパーマネントロス: 流動性提供中の価格変動により損失が発生する可能性。
伝統的な資産運用との比較
項目 | 伝統的なYield-bearing assets | DeFiのYield-bearing assets |
---|---|---|
主な収益源 | 配当、利息 | ステーキング、流動性提供、レンディング |
利回りの高さ | 年利1~5% | 年利5~20%以上 |
リスク | 比較的低い | ボラティリティ、スマートコントラクトのリスク |
アクセスの自由度 | 制限あり | 24時間取引可能 |
DeFi運用のリスクを払拭する方法は?
DeFi運用の魅力は高い利回りにありますが、同時にリスクも無視できません。特にボラティリティやスマートコントラクトの脆弱性、インパーマネントロスなど、これらのリスクはこれから投資をしようとしているあなたにとってが大きな課題となってしまいますよね。このようなリスクを軽減し、収益を安定させる方法があれば、より安心して運用ができると思いませんか?
DeFi運用のリスクを払拭するPendleとは?
Pendleは、利回りを生むトークンを元本部分(Principal Token: PT)と利回り部分(Yield Token: YT)に分割し、それぞれを独立して取引可能にするDeFiプロトコルです。
主な特徴とメリット:
- 固定金利の実現: PTを割引価格で購入し、満期時に元の資産と1:1で交換することで、固定金利を得ることが可能です。
- 利回りの投機: YTを購入することで、将来の利回りに対して投資することができます。
- 柔軟な投資戦略: 利回り付きトークンを分離して取引することで、投資家は多様な戦略を構築できます。
上記のような特徴を備えることで、Pendleでは、将来の利回りをトークン化することで、利回りトークンだけを先に売却して収入を得て実質的に固定金利戦略を取ることができます。さらに利回りトークンをPendleのAMMで購入して元本を持たずに利回りに直接投資することも可能です。このように、Pendleでは資産運用の戦略に、より柔軟性を持つことができるため、個人投資家などから注目を浴びています。
以上のようにPendleは、DeFi運用の課題に対応するために、『将来の利回りをトークン化』するという独自のアプローチを採用しています。この仕組みにより、価格変動の影響を最小限に抑えながら、収益をより安定させることが可能です。」
Pendle公式サイトは以下👇
まとめ
Yield-bearing assetsは、資産を運用しながら安定した収益を得るための強力な手段です。特にDeFiの世界では、これらの資産を活用することで、柔軟かつ効率的な資産運用が可能になります。ただし、リスクを正しく理解し、小さく始めて徐々に経験を積むことが重要です。この新しい金融の可能性を、ぜひ体験してみてください!
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